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『河内日下村昔の暮らし』『善根寺町のあゆみ』『向井家文書目録』『善根寺村向井家文書』

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『日下村森家庄屋日記 享保1214年度』・『日下村森家庄屋日記 享保1518年度』・『川中家文書』・『十津川郷の歴史』売り切れ

 

史料集『川中家文書」

史料集『川中家文書』刊行

日下古文書研究会会報『くさか史風』

日下古文書研究会の会報として創刊号『くさか史風』刊行

『忍耐堂見聞雑誌』刊行

明治の医師の日記 豊浦村で54年間地域医療に尽くされた末田茂吉先生の日記です。明治期の人々の暮らしー明治の近代への道のりのすべてを網羅していると言っても過言ではないでしょう。

出版しました!『享保年間の庄屋日記からよみとく河内の村と庄屋 日下村長右衛門日々多忙』

これまで18年間にわたって解読してきた森家日記の内容を総括したものです。

本書で注目するのは、長右衛門の庄屋としてのあり方と、その優れた地域運営能力である。長右衛門の日常はまさに東奔西走、現代の企業戦士にも勝るとも劣らぬ苛酷な職務に実に忠実。その日々は、「長右衛門日々多忙」という一語に尽きる。

几帳面な彼の筆は、日々訪れる人物を丹念に書き留めており、その交友関係は近郷の豪農、庄屋から、大坂町奉行所の与力、同心、蔵屋敷役人などの武士、さらに大坂南組惣年寄、有力な用聞や大名御用商人などの大坂町人まで、河内においても大坂においても、行政や経済を主導する人々との幅広いものであった。彼は鋭い観察力で、巨大な流通市場として全国経済を牛耳り、時代に先駆けた経済システムを構築して繁栄する都市大坂と、その背後にあって、自由経済の潮流にうまく乗り切り、確実な果実を手にしていた河内百姓の姿を活写する。

経済的にも文化的にも、最先端を行く大坂と深くかかわり、幅広い人脈から得た情報・知識と多様な経験によって、高い政治力を獲得していた長右衛門は、村落指導者としてもその能力を遺憾なく発揮した。村の平穏無事な暮らしの維持を第一とし、地域社会においても縦横の働きをする彼の姿に、近世の庄屋の一つの理想像を見ることができる。

常に多発する村落出入や、河内に大きな軋轢をもたらした新田開発など、地域に起こってくる様々な問題を、公正に解決してきた河内の庄屋の力量と、成熟した地域社会が大きく時代を動かしていた。享保十四年(一七二九)の薬草巡見における迅速な村連合結成と、見事な組合運営のあり方を見ても、そこから国訴のような、時代を先取りした、合法的な訴願闘争が生まれてくるのは、むしろ当然といえるものであった。

「日下古文書研究会」の発足以来、一八年間に読み終えたものを基本とし、平成二十五年(二〇一三)に刊行した拙著『かわち日下村の江戸時代』を下地としつつ、今回新しい構成として、「都市大坂」・「領主」・「地域社会」・「村の暮らし」・「河内文化」の五章に分けて河内の庄屋像を明らかにし、最後にそこから見えてくる庄屋の果たした役割を、近世と近代に分けて結論とした。

現代の日本社会を規定したといわれる近世社会、その村落の中心にあったものが庄屋であった。長右衛門の日常から見えてくる河内の庄屋の実像と、彼らが築き上げた地域社会というものに、新たな光を当てることができるのであれば幸いである。

 

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